くだらなくて愛おしいもの
久しぶりに高校の頃の友だちと会った。
高校生だったときは、一日中カラオケいったり、ファミレスでだらだらしたり、とにかく男子高校生っぽいことをやってたんじゃないかなあと思う。
そんなぼくらが、もうこんな歳になって、お酒を飲みながら話しているのはなんだか不思議だった。
めちゃくちゃしょうもないことでバカみたいに笑う。
こんな会話、今仲良い人たちには絶対きかせられないなあっていう、くだらないもの。
急に四字熟語で大喜利が始まって、男5人で黙って考えこむ。
すごく楽しかった。
また絶対会って、こんな感じで話すんだろうなあって思ったら、すごくすてきだ。
でもきっと、すぐには会わない気がする。
そんな春めいた予感をおぼえながら、ぼくはタクシーにのって帰った。
次会うのが来月なのか、来年なのか、10年後なのか、まったくわからない。
でも絶対会うことを確信している。
そんな関係があることに、ほぅっと息をはいて、自然と笑みがこぼれた。