ハマった言葉の話

ディズニーシーでひゅうま(仮名)が、プロメテウス火山(あのでっかい山)をみて、言った一言。

「あの山をワンパンで壊すのが、おれの夢」

ワンパン(一発のパンチ)で、というのがとても稚拙で、ほどよくダサいのだけれど、最後に「おれの夢」と言うことで、一気に、背景のストーリーに深みがでるというか、がむしゃらなかっこよさが生まれて、個人的にとても好きな言葉だった。

また、日頃イキっているひゅうまが言うからこそ、本当に叶えてしまうのではないか、と少しだけ期待してしまうのもまたよい。

 

アルバイトのヘルプ先で、同い年くらいの女性が言った一言。

「これでも私、お姉さんなんだからね」

年齢が実はぼくより5つも上だということを知って、驚いたときに言われた言葉。

きれいなのに童顔な人で、最初からタメ口だから、何だこの人、ってちょっと思っていた。

ぼくは敬語を使っていたので、やけに馴れ馴れしいなあとか思ってて、さぞかしイキった同年代の女性なのだろうと年齢をきいた。

デリカシーはなかったと、反省している。

そうしたらぼくよりも5つ年上だと知って、驚きが隠せなくて、こんな一言を言われて、すごいぐっときた。

なんだ、そのセリフ。むちゃくちゃいいな、って感じ。

 

ゴールデン街で、やまは(仮名)と一緒に飲んでたときに、隣りのおっちゃんが言った一言。

「とりあえず、住所と名前だけ教えてもらってええか?」

仕事の勧誘らしかったのだけれど、おっちゃんにはノルマがあって、夜な夜な若い男性に声をかけているようだった。しかも、住所を伝えると、そこに目の前のおっちゃんとは別のおっちゃんが来て、説明をしてくれるらしい。怪しすぎる。めちゃめちゃ怪しい。

しかも何度も誘ってきて、その仕事がいかに楽しいかを話していた。

すごく面白いおっちゃんで、その人のことはとても好きで、しばらくずっと一緒に話していたのだけれど、さすがに怪しすぎて教えられなかった。一人暮らしなら、教えていたかもしれない。

 

めちゃめちゃお喋りな大学の友だちが、宅飲みしてるときに言った一言。

「ぼくは来る者拒まず、去る者追う」

今はあまり親交がなくて、3年前とかに言っていた言葉なのだけれど、今でもずっと心に残っている。

そのアグレッシブさというか、清々しいエゴが、なんだか好きだった。

 

バーにいた渋いおじさんが、「どうやったら女性と付き合えますか?」ときかれたときに言った一言。

「あなたは私の宇宙です、って言って口説け」

そうだい(仮名)の働いているバーに二人で飲みに行ったときに、偶然その場にいたおじさんが言った言葉。

宇宙は神秘である、そこにロマンがある、とか、たぶんそんな話をしていて、その流れで言われた。

キザすぎて、そこにダンディズムを感じられて、めっちゃかっけえええ、となった。

おじさんは、ラフロイグ10年の入ったロックグラスをかたむける。

カラン、と氷が音をたてて、彼はニヤリと笑った。