エモいこと言ってみてよ

会えないと、こんなにも心が遠くに感じるなんて

早く会いたいって気持ちと同じくらい、遠く離れてしまったあなたに会うのが怖い

だから会いたいは言えない

 

 

何をしているのかわからないから

制限されている生活の中で、どうしてもちょっとずつネガティブになってしまって

言葉一つが、そっけなく見えて、嫌われたのかなって思ってしまう

 

 

泣きたいのに、泣くとみっともない気がした

鼻先に集まるツンとした気持ちと、まぶたの裏のじんわり感

電話なんてしたくない

だって、この夜の寂しさは、電話が切れたら止められなくなる

 

 

ガラス越しに、夜の光が一つ消えた

おやすみなさいと言ってみると、光がまた一つ消える

今はまだ、夢でいたい

そんな気分だった

 

 

一緒にいたい人と会って話をするのって、ぽっかりとあいてる心を一時的に埋める、ごまかしだ

どうにかとりつくろっていただけで、このぽっかりが本来の姿

そんな自分の姿がいやだ

でも目をつぶっても、消えてはくれない

 

 

うまくいかないな

何しても、意味ないな

中途半端な自分が、大嫌いだ

 

 

朝がくる

こなければよかったのに

あなたなんて待ってない

いらない子なんだから

 

 

眠れぬまま朝がきて、よそよそしい天井に向かってため息をつく

夜は寂しいから嫌いだ

夜の続きの朝は、自分のことを嫌いになるからもっと嫌いだった

 

 

 一人でいるのが耐えられないのはいけないことなの

誰でもいいから抱きしめてよ

なんて、誰でもいいわけない

 

 

良いことなんて、一つもない

悪いことだって、一つもなかった

 

 

じわじわと、ゆっくりと息が詰まって

呼吸が苦しくなって、また目を閉じる

 

 

身体が重い

ベッドに入ったまま、携帯で写真フォルダを見る

大事に、思い出してみる

一緒に行ったところ

食べたご飯

話したこと

 

 

会いたい人たちのお気に入りの曲を流しながら

出かける用事もないのに、他所行きの服を着てみる

鏡で見ると、テンションが上がって

いつか会えるその事実が、とてつもなく嬉しくなった

 

 

会いたい人と連絡をとってみる

会えない寂しさよりも、会いたい喜びが勝るから

気づけばぐっすり寝て、夕方になっていた

 

 

夕焼けの美しさは、空の赤さは長続きはしない

綺麗だなって思った5分後

外は暗くなった

 

 

美しい夕焼けの続きの夜は好き

夕焼けもなんだって、いつかは終わる

けれどまた来るのだから

 

 

また会える

心は実際、遠いのかもしれなかった

近づいた気になっていただけで

最初から遠かったのかもしれない

 

 

心を近づけたい

会いたくてたまらない

そんな気持ちを持てることが

とても心地良くて

目が覚めた気分

 

 

ピロンと、携帯がなってメッセージが届く

おはようって言ってみると、また一つ、通知がなった

まだ、夢かもしれないけれど

今の自分に、少しだけ、心地よさを感じている