本はわたしに私を思い出させる


本が好きだ。自分をもっと知ることができる。

小説でも、エッセイでも、詩でも、どのジャンルに関わらず。

特に夜に読む詩は、心に滲みるものがある。もちろん、読んでて意味が分からない文もある。なんでこの作品が生まれたのかと謎に思って、それもまた面白い。

読んでいくうちに、私は毎回出会う。自分の気持ちを詠っていて、心の奥に響く作品(モノ)に。
そのたびに、私は知る。こんなことを思っていたのか、と。

学生の時に、心の奥にしまっていた経験や思いが蘇る。

中学生や高校生の時、私は集団生活の中で、独りにならないために、どんな存在でいるべきか考えて行動していた。

なんだか自分の思う通りに発言できないこともあって、窮屈で身動きがとれない、でもこのグループに所属するためには、周りを見て、生きなくちゃ。
そんな思い、誰かに伝えても仕方がないから自分の中で消化して、毎日を過ごして。

もっと単純に、何も考えずに居られたら良かったのかもしれないけれど、私にはできなかった。
それでも気の合う大事な友達が何人も居たから、思えば幸せな生活であった。

大学生になって、私の学部は中高の時のような特定のクラスが無かったから、集団生活から解き放たれた。
当然1人で授業を受けることもあったし、買い物をしたり、ご飯を食べることも増えた。
とっても気が楽になった感じがした。

会いたい!と思ったら、連絡をとって約束をして。
一緒にとった授業は大好きな友達と受けて。

1人って別に孤独でもなんでもないし、自由でいいなあ。
今まで何を恐れていたんだろう。

授業の休み時間にクラスの仲良しグループで集まっていた時、1人で絵を描く子を見てなぜ孤独に見えたのか。
勝手にそれを可哀想と思っていたなんて、本当に失礼な話だ。

そもそも人間は自分自身のことしか分からない個人であるから、勝手にわたしのものさしで判断するべきではなかったし、孤独は複数の人間がいる限りは存在しない。

社会人になった今も1人が大好きだ。趣味も謳歌しているし、自分のことを考える時間も増えた。
外に出れず、人と直接会えない今の時間も、大好きな人達がこの地球に、同じ世界に今を生きている。
幸せだ。
こんなに家にいること、今まで生きてきて初めてだから、この時間を自分磨きなどで大切に使っている。

外に遊びに行けるようになったら、まず最初に誰と会おう、
もっと綺麗になったねって言われたらその子を抱きしめて、あなたもねって言おう。


なんて考えてたら、もう夜の1時すぎ。
また夜更かしをしてしまった、本を読むといつもこうなんだから。

続きはまた明日。
次は何を読もうかな。