出会い系アプリの自己紹介の話
Dineという、出会い系のアプリがある。出会い系というと、とても俗っぽいのだけれど、Dineというサービスは、チャットを続けて、会うか会わないかを選択する、というものではない。
人気のある、一定の品質の保証されたレストランをDine側が選別してくれて、その選んだレストランをもとに、マッチング、マッチング成立後は即日程を決めて、実際にそのレストランにご飯を食べに行く、というものだった。
ぼくがこのサービス、そしてアプリを知ったのは、仲のいい人のお店が、そのDineにとって品質のよいレストランに選ばれて、少なくないお客さんがDineのアプリ経由で予約されていることを知ったのがきっかけだった。
ぼくは、その仲のいい人のお店に、じぶんがDine経由の客で行ったら面白いだろうなと思って、一応そういう建前で登録した。
一週間は無料だったので、そこでなんとか、ぼくの行きたいお店で約束を取りつけるぞ、と意気込んだ。
Dineの面白いところは、じぶんの自己紹介に載せた写真が、どれだけ好ましいかを独自のアルゴリズムで解析してくれて、パーセンテージで示してくれるところだ。スターバックスを背景にスーツ姿のじぶんが映った写真をぼくは一番気に入っていて、ラインのアイコンにまでしていたにも関わらず、人気度が20パーセントを下回ったことに驚いた。
すぐにラインのアイコンを変えたのは言うまでもない。
写真ですら四苦八苦したのだけれど、自己紹介文を考えるのはもっと難しくて、見栄をはりつつ、それっぽく、なんとか考えて載せたのが以下の自己紹介文だ。
東京出身の大学四年生で、ライターをやっています。働くとは何なのか、とか、どうやったら人は人のこともっと好きになれるんだろう、みたいなことに興味があって、より色んな境遇の人と会いたいと思い始めました!
友だちとしてでも友だちとしてじゃなくてもきちんと向き合ってくれる人と会えたらなと思っています。
人のことが好きな人、笑顔がすてきな人、怒鳴らない人が好きです。
ダンスや演劇、その他にも興味のあるものはめちゃくちゃあります。なのでそういった趣味の話やお仕事の話などもきけたらうれしいです!
おしゃべりきくのもおしゃべりするのも大好きです。
おいしい食べ物とお酒をいただきながら温泉とかでゆったりするのが一番のぜいたくだと思ってます。
休みの日は家でゆったり映画をみるか、美味しいレストランで友だちとお酒を飲みます。
和食が好きで、自分でも作ったり、お店もよく行きます。
よろしくお願いします!
この自己紹介文がよかったのかどうかは、わからない。
ただ、今回のオチとしては、
ぼくは誰ともご飯には行けなかった、とだけ言っておこう。