ぼくの頭はたぶんおかしい
みなさん、知らないかもしれないけれど、意外かもしれないけれど、ぼくはおかしな人間です。
この一行を読んで、うんうん、黙れ、知ってるよ、とうなずいた人はきっとぼくと付き合いの短くない友達。
今までやってきたことをリストにして並べたら、たぶんひく。
それくらいぼくは友達に対してひどいことをしてきた。
そして仲のいい友達はそれを知った上で、なぜだかぼくと一緒にいてくれる。
いてくれない人もいるけれど。
ぼくが耳障りの良い言葉を使うたび、今まで不誠実なことをしてきた人たちに、責められている気分になった。
誰かに何かを言うたびに、「お前はそんな立派な人間なのか? いや、むしろ下の下だろ。二度と口を開くな」という声がきこえる。
まあ、ですよね。
今までやってきたことをネタにしたいわけじゃないから、わざわざここに書き記すつもりはないけれど。
善人ぶって良い言葉を使っているけれど、理想を語ってはいるけれど、ぼくはどうしようもない人間なのであると、告白をしたくなった。
5年分のぼくの罪は、たとえこの先5年間、良いことをし続けても、プラスマイナスでゼロになるわけではない。
サークルの人にも、高校の人にも、中学の人にも、バイト先の人にも、大学の人にも。
迷惑をかけ続けてきた。
お前には無理だよ、だって頭おかしいんだから、とぼくに向かって言うだろう人も3人は心当たりがある。
変わったね、って次会った時に言ってもらえるように。
もっと動いて、もっといろんな人と会って、もっと考えたい。
いや、これが結論だと何も変わっとらん。
どうすればいいんだ?
結局それっぽい言葉で終わってしまう。
それっぽいこと言うのが、バツグンに上手いんだよなあ、じぶん。
大学で同じ授業を受けていたおっちー(仮名)は、「ようすけは専門的な知識もないし、その分野に大して興味ないのに、授業中に発言しなきゃいけない時、すげえそれっぽいことが言えるんだよなあ」
と言っていて、たしかに〜と思った。
他大学の経済学部の授業を受けた時(ちなみにぼくは英米文学科)、教授から発言を求められたのだけれど、その場で一番それっぽいことを言えていた自負がある。
基本的にじぶんの論の展開に自信があって、むしろ間違いなんて一つもないと思っているから、しっかりとした語調で言えるのが大きいのだろうな。
その上で相手の意見も受け入れられるくらいの懐の深さを見せつければなんとも魅力的な人間に仕上がるのだろうけれど、残念ながら、知識や経験に裏打ちされたわけではない、しょせんハリボテのそれっぽい言葉でしかないから、そこまでの余裕はなくて戦っちゃうんだろうなあ。
じぶんのそれっぽい論が不完全である、むしろスッカスカのものでしかないことをわかっているからこそ、どうその論を崩してより正しいものに組み立てていくのかが気になるのかもしれない。
と言っても、知識も経験もないなりの、その時点で一番完成に近い主張だとぼくは思っているから、じぶんの正しさをかけらも疑ってはいないけれど。
そういえば久しく議論をしていないな。
議論をするなら、あおた(仮名)に限る。
あおたは語るのが大好きだし、じぶんの得意ではない分野でもそれっぽいことを言える達人だから。
あおたも頭おかしいもんなあ。